2022年9月、YAMAPからみなさんに、「使わなくなった山のウェアを送ってください」という呼びかけをしたのを覚えていらっしゃるでしょうか。提供していただいた古い服を原料にYAMAPが新しい服を作るという、回収&リサイクルプロジェクト「生まれ変わる、やまの服」が、1年半の時を経て、ついに一度目の「循環」をすることができました。思い出の詰まった古い服から生まれた、「新」商品のオリジナルTシャツをご紹介します。
この商品が含まれる商品グループ
回収プロジェクトから生まれたリサイクルTシャツ「生まれ変わったやまの服(はんそで)」
服から服へ。思い出も一緒に生まれ変わるリサイクル
最初に、このプロジェクトを少し振り返っておきましょう。
世界的に地球環境への意識が高まるなか、紙やペットボトルなど、従来はゴミでしかなかったものを資源として回収するリサイクルの仕組みが、私たちの生活の中に浸透しています。衣類も資源ごみとして回収されていますが、自分の手元から回収された衣類がその後どうなるのかを、私たちは知ることはできません。実際に日本国内では、リユースやリサイクルされるものは半分以下で、残りは焼却や埋め立てなどの方法で処分され、再生されていないのが現状です(環境省Webサイト「SUSTAINABLE FASHION」より。2022年調査)。
たくさんの山の思い出が詰まった大切な服。さまざまな理由で使えなくなった後も、捨てるのではなく、もう一度服に生まれ変わらせることはできないか。
そんな思いから始まったのが、「生まれ変わる、やまの服」プロジェクト。「服から何か」ではなく、「服から服」へと生まれ変わらせる、背景のわかるリサイクル。環境に配慮した製品づくりをモットーとするアウトドアブランド「STATIC(スタティック)」とYAMAPのタッグで、この取り組みが実現しました。
生まれ変わるまでの道のりが見えるリサイクル
そこから生まれたのは、グレー杢の半袖Tシャツ。シンプルを極めた無地と、フロントにプリントを施したグラフィックの2タイプをつくりました。たくさんの商品と一緒に売り場に並んでいたら、正直なところ見過ごしてしまいそうな素朴さですが、たくさんの、山を愛する人の思いが詰まっています。
ボディは無地もプリントも同じ、さらりと軽い風合いのポリエステル生地。一見では、よくあるグレー杢に見えますが、よく見ると少し違うのがわかります。薄い色のベースに粒状の濃いグレーのネップが散りばめられたような、味のある素材感。さらに目を凝らしてみると、ところどころに、赤や青、黄色などの色が混ざって見えます。
これは、みなさんから提供していただいた「役目を終えた服」の色。生まれ変わる前は、赤色や黄色のフリース、ブルーのシャツなどの姿で、あちこちの山の時間を過ごしてきたのでしょう。その「やまの服」のかけらが、生まれ変わったTシャツに、確かに存在している証拠です。
おそらく、多くのリサイクル素材を使用したアイテムは、新品にいかに近づけるかを優先して、製品づくりがされているでしょう。でも、このTシャツは、あえて前の服の存在感を消さないことを選びました。
回収した服は、いったんYAMAPの倉庫に集められ、そこで、ファスナーなどのパーツや刺繍などを切り取る作業が行なわれます。
次に、専門の工場に送られ、生地を細かく裁断する作業が行なわれます。続いて、生地を引っかいて削るようにして綿毛のような状態に戻し、この繊維を寄り合わせるようにして引き伸ばすことで、Tシャツの元となる糸のでき上がり。ここからは、普通の衣類を作る工程と同様に、生地に編み上げられたあと、裁断、縫製の工程を経てTシャツができ上がります。
工程のなかで通常は行なわれる染色を、このTシャツではしていません。染色の際に必要な水や石油原料、化学薬品などを使わないことで、環境負荷を減らすことを優先したから。その結果、元の服の色がそのまま新しい服に引き継がれているのです。
デイリーに使えるベーシックTシャツ
無地タイプは、左の袖口にYAMAPロゴのタグを付けました。どんなコーディネートも邪魔しない控えめなアピールですが、この一着に込められた環境への思いや、ここに至るストーリーを感じていただけたらと思います。
素材は、速乾性に優れ、シワや縮み、型崩れしにくい特性をもつポリエステル100%。薄手で軽量な生地で、使いやすいベーシックな形に仕上げました。
ポリエステル100%ではありますが、糸としてのクオリティを確保するため、70%はリサイクルされたペットボトルを使用しております。また、初めての挑戦ということもあり、今回は、アウトドア用のTシャツでは定番の吸水加工を施すことができませんでした。タウンウェアでは速乾Tシャツとして扱われるものなので、通常の使用にはまったく遜色ありませんが、アウトドア仕様の機能Tシャツと比べると、大量の汗をかくような場面では物足りなさを感じるかもしれません。使用シーンを選んで使うようにしてください。
プロジェクトの第一弾が完成した裏には、このリサイクルシステムを確立したスタティックと、生地メーカーや加工工場のみなさんの力があります。でも、それ以上に不可欠だったのは、自分の服を提供してくださった、ユーザーのみなさんの力でした。自ら送料を負担し、梱包をし、思い出の山の服をYAMAPに託していただいたみなさんには、感謝の言葉しかありません。本当にありがとうございました。
そして、このプロジェクトは、でき上がったTシャツを、多くの人に買って、使っていただくことで完成します。ぜひ、YAMAPが目指す環境の未来に、手を貸してください。
ここで一度目のリサイクルの「循環」は完成しますが、プロジェクトは今後も続きます。新しく作るための余計な資源を使わず、廃棄のためのエネルギーも消費しないリサイクルは、長く繰り返されるループの第一歩を踏み出したところ。今回発売するTシャツは、この先使えなくなったら、同じ方法で何度でもリサイクルすることができます。
第一弾のTシャツは、YAMAPの大切なマイルストーンとして、記念すべき一着になるはずです。自然や環境を大切にしたいと思っていても、何をしたらいいのかわからないというのなら、まずはこのTシャツを手に入れるところから初めてみてください。
スタッフ着用比較画像
「YAMAP別注 生まれ変わったやまの服(はんそで / 2024)」は、XXS(WS)からXLサイズまでのユニセックスのサイズ展開です。
モデルさんの着用画像だけでは、自分に合うサイズがわからない・・・そんな方のために、今回様々な体型のスタッフに着用してもらいました。
Taka 170cm 64kg Size M
「詳しいサイズはこちら」を押していただくと、よりたくさんのスタッフ着用画像が見れます。ぜひ参考にしてみてください。
サイズ表
一般的な対応サイズ表
商品詳細
ブランド | STATIC(スタティック) |
名称 | YAMAP別注 生まれ変わったやまの服(はんそで / 2024)/UNISEX |
素材 | リサイクルポリエステル100% |
重量 | 156g(Mサイズ) |
サイズ | XXS(WS)、XS(WM)、S、M、L、XL |
カラー | ライトグレー |
原産国 | 日本 |
回収プロジェクトから生まれたリサイクルTシャツ「生まれ変わったやまの服(はんそで)」
2022年9月、YAMAPからみなさんに、「使わなくなった山のウェアを送ってください」という呼びかけをしたのを覚えていらっしゃるでしょうか。提供していただいた古い服を原料にYAMAPが新しい服を作るという、回収&リサイクルプロジェクト「生まれ変わる、やまの服」が、1年半の時を経て、ついに一度目の「循環」をすることができました。思い出の詰まった古い服から生まれた、「新」商品のオリジナルTシャツをご紹介します。
服から服へ。思い出も一緒に生まれ変わるリサイクル
最初に、このプロジェクトを少し振り返っておきましょう。
世界的に地球環境への意識が高まるなか、紙やペットボトルなど、従来はゴミでしかなかったものを資源として回収するリサイクルの仕組みが、私たちの生活の中に浸透しています。衣類も資源ごみとして回収されていますが、自分の手元から回収された衣類がその後どうなるのかを、私たちは知ることはできません。実際に日本国内では、リユースやリサイクルされるものは半分以下で、残りは焼却や埋め立てなどの方法で処分され、再生されていないのが現状です(環境省Webサイト「SUSTAINABLE FASHION」より。2022年調査)。
たくさんの山の思い出が詰まった大切な服。さまざまな理由で使えなくなった後も、捨てるのではなく、もう一度服に生まれ変わらせることはできないか。
そんな思いから始まったのが、「生まれ変わる、やまの服」プロジェクト。「服から何か」ではなく、「服から服」へと生まれ変わらせる、背景のわかるリサイクル。環境に配慮した製品づくりをモットーとするアウトドアブランド「STATIC(スタティック)」とYAMAPのタッグで、この取り組みが実現しました。
生まれ変わるまでの道のりが見えるリサイクル
そこから生まれたのは、グレー杢の半袖Tシャツ。シンプルを極めた無地と、フロントにプリントを施したグラフィックの2タイプをつくりました。たくさんの商品と一緒に売り場に並んでいたら、正直なところ見過ごしてしまいそうな素朴さですが、たくさんの、山を愛する人の思いが詰まっています。
ボディは無地もプリントも同じ、さらりと軽い風合いのポリエステル生地。一見では、よくあるグレー杢に見えますが、よく見ると少し違うのがわかります。薄い色のベースに粒状の濃いグレーのネップが散りばめられたような、味のある素材感。さらに目を凝らしてみると、ところどころに、赤や青、黄色などの色が混ざって見えます。
これは、みなさんから提供していただいた「役目を終えた服」の色。生まれ変わる前は、赤色や黄色のフリース、ブルーのシャツなどの姿で、あちこちの山の時間を過ごしてきたのでしょう。その「やまの服」のかけらが、生まれ変わったTシャツに、確かに存在している証拠です。
おそらく、多くのリサイクル素材を使用したアイテムは、新品にいかに近づけるかを優先して、製品づくりがされているでしょう。でも、このTシャツは、あえて前の服の存在感を消さないことを選びました。
回収した服は、いったんYAMAPの倉庫に集められ、そこで、ファスナーなどのパーツや刺繍などを切り取る作業が行なわれます。
次に、専門の工場に送られ、生地を細かく裁断する作業が行なわれます。続いて、生地を引っかいて削るようにして綿毛のような状態に戻し、この繊維を寄り合わせるようにして引き伸ばすことで、Tシャツの元となる糸のでき上がり。ここからは、普通の衣類を作る工程と同様に、生地に編み上げられたあと、裁断、縫製の工程を経てTシャツができ上がります。
工程のなかで通常は行なわれる染色を、このTシャツではしていません。染色の際に必要な水や石油原料、化学薬品などを使わないことで、環境負荷を減らすことを優先したから。その結果、元の服の色がそのまま新しい服に引き継がれているのです。
デイリーに使えるベーシックTシャツ
無地タイプは、左の袖口にYAMAPロゴのタグを付けました。どんなコーディネートも邪魔しない控えめなアピールですが、この一着に込められた環境への思いや、ここに至るストーリーを感じていただけたらと思います。
素材は、速乾性に優れ、シワや縮み、型崩れしにくい特性をもつポリエステル100%。薄手で軽量な生地で、使いやすいベーシックな形に仕上げました。
ポリエステル100%ではありますが、糸としてのクオリティを確保するため、70%はリサイクルされたペットボトルを使用しております。また、初めての挑戦ということもあり、今回は、アウトドア用のTシャツでは定番の吸水加工を施すことができませんでした。タウンウェアでは速乾Tシャツとして扱われるものなので、通常の使用にはまったく遜色ありませんが、アウトドア仕様の機能Tシャツと比べると、大量の汗をかくような場面では物足りなさを感じるかもしれません。使用シーンを選んで使うようにしてください。
プロジェクトの第一弾が完成した裏には、このリサイクルシステムを確立したスタティックと、生地メーカーや加工工場のみなさんの力があります。でも、それ以上に不可欠だったのは、自分の服を提供してくださった、ユーザーのみなさんの力でした。自ら送料を負担し、梱包をし、思い出の山の服をYAMAPに託していただいたみなさんには、感謝の言葉しかありません。本当にありがとうございました。
そして、このプロジェクトは、でき上がったTシャツを、多くの人に買って、使っていただくことで完成します。ぜひ、YAMAPが目指す環境の未来に、手を貸してください。
ここで一度目のリサイクルの「循環」は完成しますが、プロジェクトは今後も続きます。新しく作るための余計な資源を使わず、廃棄のためのエネルギーも消費しないリサイクルは、長く繰り返されるループの第一歩を踏み出したところ。今回発売するTシャツは、この先使えなくなったら、同じ方法で何度でもリサイクルすることができます。
第一弾のTシャツは、YAMAPの大切なマイルストーンとして、記念すべき一着になるはずです。自然や環境を大切にしたいと思っていても、何をしたらいいのかわからないというのなら、まずはこのTシャツを手に入れるところから初めてみてください。
スタッフ着用比較画像
「YAMAP別注 生まれ変わったやまの服(はんそで / 2024)」は、XXS(WS)からXLサイズまでのユニセックスのサイズ展開です。
モデルさんの着用画像だけでは、自分に合うサイズがわからない・・・そんな方のために、今回様々な体型のスタッフに着用してもらいました。
Taka 170cm 64kg Size M
「詳しいサイズはこちら」を押していただくと、よりたくさんのスタッフ着用画像が見れます。ぜひ参考にしてみてください。
サイズ表
一般的な対応サイズ表
商品詳細
ブランド | STATIC(スタティック) |
名称 | YAMAP別注 生まれ変わったやまの服(はんそで / 2024)/UNISEX |
素材 | リサイクルポリエステル100% |
重量 | 156g(Mサイズ) |
サイズ | XXS(WS)、XS(WM)、S、M、L、XL |
カラー | ライトグレー |
原産国 | 日本 |