地肌に近いミドルレイヤーだからこそ、動きやすさや肌あたりが気になるもの。まず注目したいのは、背面の肩の縫製ライン。肩に縫い目が来ないラグランスリーブに複雑なパターンを組み合わせることで、バックパックを背負ったときのハーネスのアタリを最小限に抑えています。
また、クライミング時に腕を大きく上げるようなアクションを伴うシーンでも生地がつっぱらず、スムーズな動きができるようなスポーティーなパターンとなっています。

テクニカルなシーンを想定しているため、スポーティーなデザインが随所に見受けられます。サイドは動きやすさを考慮したパターンを採用。製造コストが上がることから縫い目を減らす傾向にあるなか、実用性を最優先にしたものづくりへのこだわり感じられるポイントです。

ミドルレイヤーでありながら、嬉しいことにチェストポケットを完備。ハイクアップ時など、ジャケットを脱いでしまうとポケットがない…というシチュエーションはよくあること。スマートフォンやちょっとした小物の携行には便利です。

腕上げ時に袖がまくれてこないよう、テープタイプのサムホールを採用。親指にかけるだけのテープタイプなのですっきりした見た目なのも好印象。生地に穴が空いているタイプの方がフィット感は優れるのですが、不使用時には目立ってしまうこともあり、シンプルなテープタイプという選択肢もオススメです。

裾や袖口にはストレッチリブを配置。着用時のフィット感のよさだけでなく、冷気をしっかりシャットアウトしてくれる大切な機能です。レイヤリングやハーネスとの干渉も少なく、快適な着心地を実現。

アクセントとなるロゴは再帰反射プリントを採用。ウェア自体が暗めのトーンということもあり、夜間の視認性という意味では嬉しい機能でしょう。

秋冬モデルということもあり、ミドルレイヤーとしてだけでなく、薄手のフリースという使い方ができるのも魅力。雪山であっても、好天で無風のような絶好の条件でのハイクアップ時には保温性と通気性の両方を発揮し、快適な山行を約束してくれるでしょう。
もちろん保温性の高いインナーとしても最適。インサレーションやジャケットは脱ぎ着するシーンも多いのですが、「Rab（ラブ） / シンクリノ ライト プルオン」のようなミドルレイヤーは山行時はずっと「着たまま」が一般的。絶妙な生地の厚み、そしてメリノウール混紡の素材感のよさなど、さまざまな山行に欠かせない一着になってくれるはずです。