レイヤリングによって汗の排出や保温性をコントロールするのは、もはや山の常識です。伸縮性のあるサムループに親指を通せば、タイトなウェアを重ねても袖がまくれ上がりません。

伸縮性の高い生地に加え、脇から体側にかけての“まち”やラグランスリーブなど、上半身の動きを妨げない仕組みが盛り込まれています。下半身に注目しがちな登山やランニングでもハシゴを登ったり、腕を振ったりといった上半身の動作は欠かせません。もちろん、クライミングやスキー、フィッシングなど、腕を大きく動かすスポーツには最適です。

このミッドウェイトクルーは、体を緩やかに包み込むレギュラーフィットを採用しています。アウトドアで使用するアンダーウェアに多い、体の線に密着するタイトなシルエットの商品とは違い、不必要に体を締め付け、窮屈な着用感を与えることはありません。アウトドアに必要な機能と性能はそのままに、ゆったりとリラックスしてくつろぎたい、というキャンプサイドや旅先などのシーンにはもちろん、日常生活にもすっと馴染む、ゆるりとした着心地です。

フリースやダウンウェアなどのインサレーションの下に着ることの多いロングスリーブ。人目に付く機会の少ないウェアゆえに、この商品には、胸元などにプリントされていることの多いロゴマークなどはありません。その代わり、裾にロゴマークを織り込んだタブが付けられています。メーカー名の元となったパタゴニアの峰々がデザインされたおなじみのロゴマークは、上にウェアを重ねても、裾からちらりと見える絶妙の位置に。小さいながらもコーディネートを引き締めてくれる、よきアクセントとなってくれます。

徹底した縫い目への加工で快適になった首回り。その配慮は縫い目だけではなく、タグ類にも及んでいます。一般的には首の後ろ部分につけられている取扱説明やメーカーロゴマークなどのタグ類をすべてなくし、すっきりとした首回りとなっています。
代わりに、小さなループがひとつ。このループがあると、アウトドアでクルーネックが濡れてしまって早急に乾かしたいときに、ハンガーがなくても、壁のフックなどに引っ掛けて乾かすことが可能です。

パタゴニアは自然環境や労働環境に配慮した製品づくりで有名です。キャプリーン・ミッドウェイトクルーは、使用されるポリエステルのすべてがリサイクル素材であるだけでなく、ブルーサイン認証済み。原料を供給するサプライヤーに至るまで、環境、労働者、消費者にとって安全な化学物質と加工工程および製品であることが証明されています。

シンプルなベースレイヤーは類似製品が多くあり、機能性やデザインは大きく変わらないものなので、製造過程や理念をもとに選ぶのもひとつの手段なのではないでしょうか。