グローブの形状は「プレカーブ構造」と呼ばれる、少し丸まった手の形状を象った設計となっていて、着用感はもとより、動かしやすさ、握りやすさに優れています。厚手のグローブを装着していても不自由なく行動することが可能です。歩いているときなど、グローブが手の形に自然にフィットしてくれるので、違和感がなく、とても快適。ごわつきも少なく、着用していてストレンスがないんです。

掌（てのひら）部分には「アルパイングリップパーム」という、摩擦係数の高いファブリックを配置。触ってみると、ラバーコーティングのようなザラつきとしっとりした質感。ピッケルなどを握った際でも滑りにくくなっています。

中指の先にはカラビナループを配置。グローブを外すときに引っ張ったり、濡れてしまった場合にカラビナをかけて吊るして乾かすことが可能。携行時もここを使って吊るしておけば、袖口からの雪の侵入を防ぐことができます。

袖口には着用時に引っ張るループ、雪や冷気の侵入をブロックするドローコード、袖口にかけて着脱時の紛失を防ぐリーシュが配置されています。雪山でのグローブの紛失は致命的。サブグローブの携行がベターですが、なくしてしまわないような配慮となっています。また、左右のグローブをつなぐためのコネクターも設けられており、紛失を防ぐためにも、保管時や携行時にはつないでおくことをオススメします。

グローブの内側はパイル生地のフリース素材が張り合わされており、保温性を高めると同時に、インナーを通すときに滑りやすく、スムーズに装着できるようになっています。このフリース生地が暖かく、冬山の低い気温や雪や氷を触りながらの行動から、確実に手を守ってくれます。

インナー（リムーバブルライナー）は、伸縮性のあるポリエステル素材を採用。掌部分にはシリコン製の滑り止め加工が施されており、ギアの操作性を向上させています。インナーの手の甲にはヒートパックポケットという、使い捨てタイプのカイロを収納できるスペースがあります。グローブの装着だけでは対応できない寒さにはカイロを併用することで暖かさをキープできる仕組みとなっています。ちなみにアウターとインナーの双方にベルクロがついているので着用時のズレを軽減してくれます。

冬山登山となると、グローブも専用のものが安心。指先が冷たい、寒いというだけでなく、場合によっては凍傷になってしまう危険もあります。指先や手が使えなくなってしまうと、行動がかなり制限されてしまうことも。そんな危険の回避にくわえ、快適に楽しくアウトドアを楽しむためにも、しっかりと冬専用グローブを装着していただきたいと思います。