防水透湿性素材に中綿を封入した構造でありながら非常にコンパクトで軽量というのも、この「OMM（オー・エム・エム）/バレッジジャケット」の特徴です。OMMのインサレーションシリーズは全て本体ポケット内にコンパクトに収納することができますが、このジャケットも例外ではありません。耐水圧10,000mmの防水素材でありながら、中厚手のインサレーション仕様で本体重量は375gと、比較対象になる製品がなかなか見つかりませんが、このスペックでこの軽さは非常に魅力的ではないでしょうか。

フードを被ってジッパーを一番上まで上げると、口元まで覆われるようにカバーされる設計になっているので、襟元から熱が逃げて身体が冷えるのを防いでくれます。またフードは、後頭部のバンジーコードを使ってフィット感を調整することができるので、強風時にも頭との隙間から風が入ってフードがバタつくこともありません。フード未使用時にはバンジーコードで襟元にフードを固定しておくこともできます。

ジャケットの裾部分にもドローコードがあり、腰回りのフィッティングを調整することができます。襟元同様に冷気が入り込む隙間を減らすことで、インサレーションとしての保温効果を上げることにつながります。

ジャケット内の温度調整という意味では、必要に応じて上下に開放することが可能なダブルジップも色々な場面で役に立ちます。裾（下）側を開放させることができるため、クライミング時にはビレイヤージャケットとしても活躍してくれます。

両サイドにあるポケット内側は、肌触りがよいフリース生地でできています。雨で湿った手を乾かすこともでき、一般的なナイロン素材などと比べて暖かさを感じることができます。

ジャケット内側の両サイドに「これ、何に使うのかな？」というスナップボタンが複数付いています。これはOMM製の半身シュラフ（Mountain Raid Pant＋Mountain Foot PodまたはMountain Raid PA 100）と接続するためのコネクターとなり、簡易的なシュラフとして「OMM（オー・エム・エム）/バレッジジャケット」を使用するためのものです。行動中に着ていたジャケットが就寝時にはシュラフの一部にもなるという、OMMらしい発想をカタチにした機能と言えます。

最高品質の化繊インサレーションと防水透湿性のあるアウター素材を組み合わせた「OMM（オー・エム・エム）/バレッジジャケット」。アパレルでありながらギアでもあるこのジャケットは、OMMならではの独自性とギミックが多分に詰め込まれています。OMMの山岳マラソンレースでの使用はもちろんのこと、登山やクライミング、そしてサイクリングなど、様々なマウンテンスポーツにおいてマルチで使える一品と言えるでしょう。そして見た目もシンプルなこのデザインは、山だけではなくタウンユースとしても活用したくなることでしょう。