〈MYSTERY RANCH(ミステリー・ランチ)/ グレーシャー〉は大型バックパックのなかでも、容量が82ℓと大きいサイズに分類されるモデル。3泊4日以上の長い日数をかけて歩く縦走登山やロングトレイルの踏破、エクスペディションをターゲットとしたアイテムです。
大型バックパックはテント泊や縦走登山に欠かせないアイテムですが、デイハイク向けのバックパックと比べて、当然のことながら、担ぐ荷物は増え、バックパックの容量は大きく、重量も重くなります。そこで大切になるのが背負い心地のよさ。装備内容によって変わってきますが、一般的な縦走登山の装備重量はおおよそ15〜20kg。これほどの荷物を長時間背負い、長距離歩くことになります。体にかかる負荷をいかに軽減できるかが、登山を楽しめるかどうかのカギとなるのです。
〈MYSTERY RANCH(ミステリー・ランチ)/ グレーシャー〉は、重い荷物を背負い、快適に歩くための工夫が随所に施された、大型バックパックの最高峰。その仕組みや機能をご紹介したいと思います。














登山を冒険に変えてくれる、大型バックパックの最高峰
荷重を支えるフレームと内部構造
バックパック内部には、非常に堅牢な最新のアストラルフレームを内蔵。垂直方向に4本配されたカーボンステーとHDPEシートで構成されるアストラルフレームは、縦方向の強度を高めるための大切な機能。バックパックの収納部分はいわば「布製の袋」。それが荷物の重さや歩行時の動きにより動いてしまうことで安定性が損なわれたり、偏ることで背負い心地が失われてしまうのですが、フレームを内蔵することで安定化させることができます。
もちろんそのフレームも強度やバランスだけでなく、柔軟性を持たせることで体にフィットするように調整するなど、バックパックメーカーとしての経験や技術が生かされています。そんなアストラルフレームは外からは見ることができませんが、背負い心地を左右する大切な部分なんです。
日本人の背中にフィットするヨーク
バックパック選びをする上で気になるのが背面長。中〜大型のバックパックには、S、M、Lなど背面のサイズ展開を設けたモデルもありますが、〈MYSTERY RANCH(ミステリー・ランチ)/ グレーシャー〉は可変タイプの無段階背面調整システム「フューチュラヨークシステム」を採用。いかなる身長や体格であっても最適な背面長を実現しています。
とくに海外ブランドのバックパックは欧米人向けの背面設計をしていることもあり、サイズ展開をしていても日本人には長すぎたり、大きすぎたりする傾向があります。海外のTシャツなどのアパレルのSサイズが日本の同サイズと比べて大きいことをイメージしていただければわかりやすいと思います。その点、〈MYSTERY RANCH(ミステリー・ランチ)/ グレーシャー〉は無段階で調整できるので、日本人にも問題なくフィットできるんです。大型のバックパックでは、この機能が背負い心地を大きく左右します。
ミステリーランチならではのボトム設計
バックパックのディティールについて解説していきましょう。〈MYSTERY RANCH(ミステリー・ランチ)/ グレーシャー〉の特徴でもある、ボトムアクセス。大型のバックパックには奥に入れた荷物を取り出しやすいようにボトム部分にもアクセスポイントを設けたモデルが多くあります。シンプルにジッパーを採用することが一般的ですが、〈MYSTERY RANCH(ミステリー・ランチ)/ グレーシャー〉は横向きのジッパーに加えて左右のバックルで閉めるユニークな形状を採用しています。
これは「スピードジップデザイン」と呼ばれ、荷物の出し入れがしやすい工夫のひとつとなっています。まず横向きのジッパーですが、バックパックの幅いっぱいに設けられており、開口部が大きく開くようになっています。また荷物がたくさん入ることでジッパーを開け閉めしにくくならないような配慮にもなっているんです。左右のバックルは、荷物を収納し、ジッパーを閉めたあとのコンプレッションとして活躍。バックルをギュッと閉めることで荷物をしっかり固定してくれます。
高強度のコーデュラナイロンファブリック
バックパック本体には、「500デニールライトプラスコーデュラナイロン」という高強度の生地を採用。大型バックパックは重量があるため、地面に下ろしたときなどにダメージを受けやすく、また縦走登山や遠征など、長期にわたって歩くために耐久性が求められます。
背負うことで縦方向の強度が高くなり、柔軟性も持ち合わせています。カーボンステーの下部はウエストベルトの付け根に位置しているので大荷重に対してウエストベルトがしっかりと踏ん張り、支える設計になっています。 ちなみに「500デニールライトプラスコーデュラナイロン」は強度に加え、軽量性も特徴となっている特殊素材なんです。
サブバッグになるトップリッド
大型バックで山行中、ピークハントをしたり、ベースキャンプからデイハイクに出かけたりと、「サブバッグ」がほしいシチュエーションはよくあること。別でサブバッグを持っていくこともありますが、〈MYSTERY RANCH(ミステリー・ランチ)/ グレーシャー〉は雨蓋部分が取り外しでき、サブバッグとして使うことができるんです。
トップリッドは内部にジップポケットがあり、バックパック本体のヨークパーツを換装することで小型のバックパックに早変わり。兼用こと軽量化の近道ではありますが、サブバッグとはいえ背負い心地や安定性にも配慮した構造になっているのは驚きます。
登山で活躍する実用性の高い機能
ここまでの解説を見てみると、本当に遠征や長距離山行をターゲットとした特殊なバックパックと思うかもしれませんが、〈MYSTERY RANCH(ミステリー・ランチ)/ グレーシャー〉は日本の登山にも対応した機能が満載。むしろテント泊や縦走登山で威力を発揮するバックパックなのです。
背面システムと合わせて背負い心地のよさを支えているのが、しっかりしたヒップベルトとショルダーハーネス。重い荷物を受け止め、適度に分散することによりバックパックと体が接する箇所が痛くならずに、長時間の山行が可能になるんです。
さらに、使い勝手のよいワンドポケットはボトルホルダーとして活躍しますし、メインコンパートメントにアクセスするジッパーはトップとボトムだけでなくサイドにも配置され、利便性を向上。ヒップベルトをはじめ、バックパックにはデイジーチェーンやループが多数配置され、オプションのポーチやバッグをアタッチメントとして取り付けることができます。そんな拡張性も〈MYSTERY RANCH(ミステリー・ランチ)/ グレーシャー〉の魅力のひとつとなっています。
長期のテント泊や縦走登山を考えている方、これまでの登山をさらにレベルアップしてより遠くへと冒険したいという方には、ぜひとも使っていただきたいバックパックです。まさに心強い相棒とも言える、バックパックの最高峰の素晴らしさをぜひとも体験してみてください。
商品詳細
ブランド |
MYSTERY RANCH(ミステリーランチ) |
名称 |
グレーシャー/WOMENS |
素材 |
500D Lite Plus CORDURA® fabric |
サイズ |
88cmx34cmx34cm |
重量 |
2.67kg |
カラー |
SHADOWMOON(グレー2) |
容量 |
70リットル |
特徴 |
フィットやサイジングから生地やフレームに至るまで今までのさらに上をいく Load Carriage™ と快適性が実現され、週末旅行やバックカントリートリップにも最高のパックです。2 段のドローコードが備わるシュラウド(吹き流し)によって、高い対候性を発揮し、荷室の拡張性にも優れるトップローディング式。Speedzip™コンパートメントは嵩張る寝袋もストレスなく出し入れ可能です。トップリッドは2 気室に分けれており、気室が潰れにくく荷重コントロールにも有効です。本体のヨークを取り外してトップリッドに装着すればサミットパッ クとして使用可能です。 |