前回までは地面から座面までの高さをやや低めにしてしまい、立ち上がりが少し面倒という課題があがりました。そこでリニューアル後は地面から座面までの高さを30cmに設定。これにより立ち上がりもラクになり、くつろぐこともできるちょうどいい高さになっています。

全体を支える後ろ脚のリーチも十分な長さで安定性を確保。キャンプチェアによくあるのけぞった拍子にバランスを崩して転んでしまうような心配はありません。

肝心なのは座り心地です。
キャンプチェアといえば、携行性や軽さが重視されがちで長時間座っていると足腰がしびれたりすることもあると思います。

その点、このローバーチェアはとくに負担がかりやすい座面と背面にはクッション性の高いウレタンを使用。こちらも前モデルからウレタンを２倍に増やし、いっそうやさしく体を支えてくれます。外にいてもまるで家のリビングでリラックスしているような感覚です。

生地には210Dナイロンにポリウレタン、そのうえから耐久性のあるポリカーボネートをコーティング。防水性の持続にもすぐれ、食べこぼしの汚れなどもさっと拭き取るだけ。濡れにも強く、お手入れもしやすい素材をチョイスしているのはさすがバッグブランドといったところです。

ツルっとした素材は耐久面だけでなく、座りながらのスムーズな作業に役立ちます。例えば、焚き火の薪入れ、食材を切る・焼く、クーラーボックスからものを取り出すなど。何かとやることが多いキャンプだからこそ、ポリカーボネート特有のなめらかさがズボンにかかる摩擦を減らしてストレスフリーな座りを生み出すのです。

アームレストにはブナの木材を使用。ブナ特有の硬さのなかにある適度な弾力性のおかげで、腕をおいても疲れにくくなっています。色味をダークカラーにすることで高級な家具のようなたたずまいに。雰囲気のあるキャンプが楽しめます。

アームレストについている穴には、同ブランドのスパイスボックスや防水ティッシュケースを引っかけることが可能な作りとなっています。

軽さや運びやすさが重視されるキャンプチェアですが、安定性に欠けていては長時間座るには向きません。その点、このローバーチェアは、バツグンの安定性でうっかり寝てしまっても転倒する危険もなし。それでいて軽く、片手での持ち運びもらくらくです。

座り心地、機能性、どこをとっても完成度が高いリクライニングローローバーチェア。いつものキャンプにプラスの贅沢が楽しめます。もはや、バッグブランドが作ったと思えないほどのクオリティに仕上がっています。