アウトドア用のバックパックをただ軽くするのは非常に簡単です。付いている機能をとことん減らしてシンプルにすれば、極限まで軽く作ることが可能になるからです「ウルトラライト」というジャンルに分類されるバックパックは、非常に軽量ではありますが、機能を減らしたぶん、慣れていないと背負いこなせないものも数多くあります。そこまでストイックに軽さだけを突き詰めなくていいけれど、適度に軽く、使いやすいバックパックはないの? そんな人におすすめなのが、このアンドワンダーのエックスパック 30L バックパックです。





























機能性と軽量化を絶妙にバランスさせた 軽くて使いやすいスマートなバックパック
メインにXパックを使用して軽量に
このバックパックのメインに使用されているのが、ディメンションポリアント社が作るXパックと呼ばれる生地。もともとはヨットのセールに使われる生地で非常に軽量で強靭なもの。かつ耐久性にも優れていて長期間に渡ってその強さを維持してくれます。耐水性も持ち合わせていて、耐水圧700mmという数値の防水性もある安心の素材。ほかの部分には、インビスタ社のシリコンコーティングされたコーデュラナイロン生地を使用。しなやかで軽く、濡れに強いバックパックに仕上がっています。
本体に大胆に配置されたジッパー開口部
このバックパックは上に付けられたドローコードを緩めて中のものを出し入れするオーソドックスなタイプの形状ですが、それにプラスされたのが、底部近くまで伸びたジッパー。これを開くことで、中のパッキングを崩すことなく、取り出したいものを取り出し、再びしまうことが可能です。
蒸れにくく快適に背負える背面システム
このバックパックの背面には、柔らかくも腰のあるパッドを配置。表面をメッシュ生地で覆うことで、通気性を高め、快適さを向上させています。また、表面のメッシュのみならず、パッドの形状にも工夫を凝らしていて、H型に浮き上がるデザインを採用し、背中と接する面積を減らし、空気が流れる仕組みに。より蒸れにくくなり、暑い日でも快適に背負えます。
緩やかに体にフィットするショルダー
荷物を支えるショルダーストラップにも工夫が見られます。緩やかな曲線を描き、背負ってストラップを締め、荷物を体に密着させても、肩から胸、脇腹にかけて締め付けられるような苦しさは感じられません。中に入れられたパッド素材も、ソフトで柔らかく、体のラインに合わせてしなやかにフィット。メッシュ素材を組み合わせているので、蒸れにくく快適です。
軽量でシンプルな側面アジャストシステム
本体のサイドには、マチの幅を調節するシステムが装着されています。細くて軽い紐と小さいバックルで構成されているこのシステム。バックルのついた一箇所を引っ張れば、トラス状に配置された紐がマチの幅広い部分を締め上げ、全体的に調節することができます。
サイドにボトルホルダーを装備
本体のサイド、下の部分にはボトルがちょうど収まるホルダーを装備しています。水分を補給したくなったときに、バックパックを下ろして、中からボトルを取り出して飲む、という行動は、当たり前といえば当たり前ではありますが、気象条件が悪かったり、疲れていると億劫になってしまうもの。そうなるとますます水分補給が遅れ、体に影響が出てきてしまうことさえあります。このホルダーにボトルを収納しておけば、背負ったまま、そして歩きながらでも水分が補給でき、効率よく行動ができるようになります。もちろん、ボトルのみならず、暑くなって脱いだアウターなどを入れるのにも便利。濡れたレインウェアなどを入れても、メッシュなので中に水分が溜まりにくくなっているのも助かります。
ホルダーでスマートにストックを収納
本体上部には面テープのループがふたつ付けられているので、ここを利用すればストックを固定することが可能です。底部近くにあるループは、ピッケルやT字型のストックのシャフトを下に向かってそのループに通してから、シャフトをクルリと上に向け、その面テープに装着すれば、バックパックに固定することができます。そのように取り付けられず困ってしまうのが、ストレート形状のストックですが、このふたつの面テープを利用して固定すれば、安定した状態でストックを持ち運ぶことが可能です。
マップホルダーとしても使える脱着式の雨蓋
軽量化を極限まで突き詰めるバックバックには、雨蓋を取り去ってしまっているものも数多く見られます。ですが、上からの水分をシャットダウンするのに効力を発揮し、かつ、ちょっとしたものを入れられる雨蓋は非常に便利なもの。このバックパックには、バックルによって取り外しが可能な雨蓋が装着されています。ドローコードで締めても、どうしても隙間ができてしまう締め口から侵入する水分をシャットダウンでき、かつ、荷物を上からも抑えつけるコンプレッションの役割も果たしてくれるので便利です。
そして、何より、この雨蓋の背中上の部分のバックルを付けた状態で前にたらせば、背負った人の胸あたりに収まり、マップや小物を入れるケースとして使用することができます。歩くときは、下の部分をアクセサリーカラビナで固定すればバタつくこともありません。軽さを目指しつつ、本当に必要で便利なものは残す、ユニークで斬新なアイディアです。
ちょっとしたものを入れるのに便利なミニポーチ
本体には、アクセサリーカラビナで付けられた、小さなポーチが付いています。非常に小さく、財布もスマートフォンも入らないこのポーチ。一体何に使うの? と思ってしまうサイズですが、ストックを持ち運ぶ際に先端の石突きを覆っておくゴムカバーを入れておくにはちょうどよい大きさです。地面を掘り起こさないようにゴムカバーを装着したままストックを使用することが推奨されている区域もありますが、カバーを外して使う際に、そのゴムカバーのしまう場所に困り、場当たり的にポケットや雨蓋にしまい、結局なくしてしまう……ストックを使って山登りをする人にとって「あるある」な出来事のひとつですが、このミニポーチにしまっておけば、そんなトラブルはなくなるはず。ほかにも、雨天時、レインウェアを着るときに、それを入れていたスタッフサックを収納したり、鍵を入れたり、緊急用の小銭を入れておいたり。アイディア次第で非常に役に立つ、便利なミニポーチです。
随所に配置されたリフレクター素材
このバックパックには、光を当てると反射するリフレクター素材が随所に配置されています。ロゴの印刷、ドローコードの一部分、ストラップの両端近くなど。どの面から見ても一箇所は必ずリフレクター素材があるようになっています。このことによって、夕暮れや夜、日の出前などの暗闇の中で、バックパックがどこにあるかがわからなくなったとき、ヘッドライトなどで照らせば、このリフレクター素材が光を反射することで、位置を確認でき、無駄なくバックパックにリーチできます。
ストイックなウルトラライト系のバックパックに比べると、機能も付属品もやや多めに感じるこのバックパック。ですが、ひとつひとつの機能の意味や使い心地を知れば、無駄なものがひとつも付いていないことがわかります。何が必要で、何が必要ないか。何がないと不快で、何があると快適か。ひとつひとつのパーツや機能をアウトドアフィールドで検証し、作り上げただろうこのバックパック。実際に使ってみれば、その快適さと、それを維持した上でのこの軽さに、驚くはずです。実用性と軽量化を絶妙にバランスさせたこのバックパック。まさに「スマート」と呼ぶにふさわしいものです。
商品詳細
ブランド | and wander(アンドワンダー) |
名称 | エックスパック 30L バックパック |
素材 | ポリエステル 58% ナイロン 42%(部分使い)ポリエステル 100% |
重量 | 640g |
サイズ | 横 28cm 高さ 47cm 奥行き 15cm |
カラー | off white(ホワイト) gray(グレー) black(ブラック) |
※「and wander」の商品は、独自の採寸方法により採寸をしております。
※上記サイズは実際に採寸した数値を掲載しております。商品タグにはメーカー標準サイズ(想定しているボディサイズ)が記載されており、実寸サイズとは異なりますのでご注意ください。