登山ウェアの中でも、買い替える機会がもっとも多いであろうベースレイヤー。ちまたではメリノウール最強説が定着していて、それももちろん間違いないんですが、ここに来て期待のニューカマーの登場です。細部まで考え尽くされた「アンドワンダー」の「ハイブリッドベースレイヤーロングスリーブT」は、ベースレイヤー界に一石を投じる存在なんです。

「ハイブリッドベースレイヤーロングスリーブT」の最大の特徴は、なんといっても前と後ろで大胆に別素材を使っているところです。前面は立体的に織り上げられていて、肌との接触面が少ないため、ベタ付きが少ない仕様に。背面はメッシュ素材で通気性と速乾性を担保しています。バックパックを背負ったときに、背中だけ汗グッショリ状態を緩和してくれるはずです。このメッシュが、涼しいけれどスケスケではないという絶妙な細かさなのも特筆すべき点です。

生地自体にストレッチ性があるのは当然として、両袖部分はガゼット付きの複雑なカッティングを採用していて、可動域が驚くほど広いんです。岩場などで両腕を上げたりするときもストレスフリーです。

袖のカフス部分は、一部がリブ仕様になっていて、腕まくりした際にもずり落ちにくくなっています。機能性だけでなく、デザインアクセントにもなっているあたりがさすが「アンドワンダー」ですね。

ウェアの裏の一部のステッチがデオドラントステッチになっています。これは消臭効果に優れた糸で、汗の臭いを効果的に減らしてくれます。

このベースレイヤー。登山で超優秀なのは言うまでもないのですが、生地に張り感があって、いわゆるTシャツよりも上品な雰囲気というのもポイントです。例えばジャケットなどと合わせても違和感がないし、積極的にビジネスカジュアルに落とし込めるアイテム。街用と山用で2着買いもアリだと思います。